身近な労働法の解説 ―女性活躍推進法②一般事業主行動計画―

2026年03月03日
身近な労働法の解説 ―女性活躍推進法②一般事業主行動計画―

女性活躍推進法1条に定める「事業主の行動計画の策定」について、一般事業主行動計画の策定・届出、認定が定められています。

目次

1. 一般事業主行動計画の策定義務(8条)

常時雇用する労働者数が101人以上の企業は、(1)〜(4)を行うことが義務づけられています(100人以下の企業は、策定・届出は努力義務、計画を策定・変更した場合の周知・公表は義務)。

(1)自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析

行動計画の策定に当たっては、自社の女性の活躍に関する状況に関して、状況把握、課題分析を行い、その結果を勘案して定める必要があります。まずは、下記の基礎項目(必ず把握すべき項目)で自社の女性活躍の状況を把握します。

  • 採用した労働者に占める女性労働者の割合
  • 男女の平均継続勤務年数の差異
  • 労働者の各月ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況
  • 管理職に占める女性労働者の割合
  • 男女の賃金の差異(令和8年4月1日改正)

(2)一般事業主行動計画の策定、社内周知、公表

上記(1)の状況把握、課題分析の結果を勘案し、行動計画を策定します。行動計画には、①計画期間、②数値目標、③取組内容、④取組の実施時期を盛り込むことが必要です。

策定した行動計画は、非正社員を含めた全ての労働者に周知し、外部に公表します。公表には、厚生労働省が運営するサイト「女性の活躍推進企業データベース」が活用できます。

(3)一般事業主行動計画を策定した旨の届出

行動計画を策定したら、電子申請等により、都道府県労働局雇用環境・均等室指導部門に届け出ます。

(4)女性の活躍に関する情報公表(令和8年4月1日改正)

「管理職に占める女性労働者の割合」「男女の賃金の差異」の必須2項目に加え、101〜300人の企業は次の①②の区分から1項目以上を選択(合計3項目以上)、301人以上の企業は①②の区分ごとに1項目以上を選択(合計4項目以上)し、数値目標で代表的なものを「女性の活躍推進企業データベース」や自社サイト等で公表します(100人以下は必須項目なしの努力義務)。

  • 職業生活に関する機会の提供に関する実績(必須2項目+7項目)
  • 職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備に関する実績(7項目)

2. えるぼし・プラチナえるぼし認定(9条・10条)

行動計画の策定・届出を行い、女性の活躍推進に関する取組の実施状況が優良な企業については、申請により、厚生労働大臣の「えるぼし」認定を受けることができます。また、えるぼし認定を受けた企業のうち、行動計画の目標達成や、女性の活躍推進に関する取組の実施状況が特に優良な企業を「プラチナえるぼし」として認定します。

認定を受けた企業は、認定マークを商品などに付することができ、認定マークの活用により、女性の活躍が進んでいる企業として、企業イメージの向上や優秀な人材の確保につながるなどのメリットがあります。

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